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DroidKaigi 2021

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「はたらくすべての人のインフラ」を目指して

ウォンテッドリー株式会社
2021年10月15日

ウォンテッドリーでは、この時代を生きるすべてのはたらく人々にとってインフラとなる存在を目指し、ビジネスSNS Wantedlyを中核としたさまざまなプロダクトを提供しています。ここでは、弊社の事業内容、ミッションなどとともに、サービスを支えるエンジニアリング部門の特色などを紹介します。

ウォンテッドリーのミッション

ウォンテッドリーは「シゴトでココロオドルひとをふやす」ために、はたらくすべての人が共感を通じて「であい」「つながり」「つながりを深める」ためのビジネスSNS Wantedly を提供しています。

シゴトでココロオドルとは、「仕事に没頭し成果を上げ、継続的に成長を実感する状態」と私たちは定義しております。

「没頭」に関しては、モチベーションに関する研究に基づき、内発的動機づけを生み出す3要素、自律(Autonomy)・共感(Purpose)・挑戦(Mastery)に着目しました。

この3要素をドライブさせるプラットフォームを提供し、最短距離で最大のインパクトを与えることを目指しています。

個の魅力を可視化するWantedlyプロフィール

リモートワークや副業の普及を筆頭に働き方が多様化し、雇用の流動性も増しています。働き手にとって、米国と同様にオンラインのプロフィールで自分の仕事の実績をアピールし、自身のキャリアを築いていく必要がある時代になってきました。

そんな「個」の時代を生きる働き手を後押しすべく、Wantedlyのプロフィールを、転職だけでなくポートフォリオとしても使える「シゴトのすべてを伝える1ページ」となるよう刷新しました。これまでの経歴だけでなく、仕事への想い、未来へのビジョンまで視覚的にもリッチにアピール可能になっています。

個の魅力をプロフィールで可視化し、それを元に会社や個人とつながる機会を提供することで、この時代を生きるすべての働き手にとってインフラとなるような存在を目指します。

Wantedlyプロフィールが解決するエンジニアの課題

OSS、登壇/ブログ文化に代表されるよう、エンジニアにとって自身の成果や考えを発信するのは特別なことではありません。この業界では皆、多かれ少なかれ、先人たちが公開した情報の恩恵を受けているはずです。とはいえ、現在、このような技術情報が業界全体で最大限に活用されているかというと、まだまだ十分ではありません。そこには次の2つの課題があります。

  • 登壇資料やブログ、あるいは動画などフォーマットによって置かれる場所が異なり、情報が断片化されている
  • それらの情報がどのような経験から生み出されたものか、時系列がわかりづらくコンテキストを読み取るのが困難である。そのため、発信内容もコンテキストから切り離したものになりがち

Wantedlyプロフィールであれば次のことが実現できるため、上記の課題を解決できます。

  1. エンジニアの価値ある発信の継続的な集約/蓄積
  2. エンジニアの多様なキャリアパス/ロールモデルの可視化

第一線で活躍されているエンジニアの皆さまにWantedlyをご利用いただき、有益な情報を集約していただくことで、最終的にはエンジニア/IT業界全体の進歩につなげられると信じています。ぜひ一度、お試しください。

ウォンテッドリーの価値観

私たちは、Wantedlyという1つのプラットフォーム上で、シームレスに、そして余計なものを削ぎ落として、シンプルなかたちで価値提供を行いたいと考えています。

ものづくりのアプローチとしては、「無駄な議論よりまずやってみる ―― Code Wins Argument」「ユーザーの本質的な欲求に答える ―― Focus on Users」といった価値観を重視しています。

事業紹介

ウォンテッドリーでは現在、ユーザーと会社をマッチングし気軽に話を聞きに行くアプリ「Wantedly Visit」、出会いを記録し活躍を共有するアプリ「Wantedly People」の2つのモバイルアプリを提供中です。さらに、エンゲージメント領域の新事業として、オンライン社内報サービス「Story」、チームマネジメントサービス「Pulse」、福利厚生サービス「Perk」の提供を開始しました。

出会いから入社後まで一貫して支援することで、Wantedlyが「はたらくすべての人のインフラ」となる世界を目指します。

エンジニアリング組織

プロダクト開発チームは開発フェーズごとに分かれており、職能別のチームではありません。現在は、グロース、機能ごとのプロダクト開発、DXのチームなど、注力内容によって分かれています。

エンジニアの志向性により柔軟に配属先が決まるのがウォンテッドリーの特徴です。チームメンバーには自分で「3ヶ月、どのようなタスクに取り組むのか」を決める裁量が与えられています。決められたタスクが降ってくる環境ではありません。

プロダクト開発では、デザイナーとエンジニアがそれぞれ対等な立場で企画から参加し、実装、リリース後の数値まで把握して次の改善につなげる体制となっています。グロースのサイクルすべてにエンジニアが関わり改善サイクルを回しているのが特徴です。

そのため、「リリースはスタートであり改善がすべてである」という考え方が社内全体に浸透しています。

Androidエンジニアの位置づけ

ウォンテッドリーでは、サービスとしてのコアな体験は、プラットフォームに関わらず同じとなるよう努めています。また、社内のデザインシステムが整備されており、すべてのプラットフォームで統一されたUIを提供しています。一方で、細かなUI/UXはプラットフォームごとに最適になるよう努力しています。

たとえばAndroidでの最適化として、これまでに次のような改善を行いました。

  • 特定の画面のWebView実装をネイティブ化してPV数を40%改善
  • アプリ側でのキャッシュを最適化し、一覧から詳細を開く際のロードを削減
  • 通知にクイックアクションを提供
  • 通知が来たタイミングでコンテンツをキャッシュして開く際のロード時間を短縮

統一されたコアな体験を、デザインシステムという統一されたUIによってすばやく実現し、さらにAndroidに最適なUI/UXを作り込む。これが、ウォンテッドリーでのAndroidエンジニアの腕の見せ所です。

大胆かつ丁寧な技術選定

プロダクトを成長させユーザーへ価値を届ける際は、ざまざまな技術的な課題に直面します。施策の検証のための基盤作りが必要になったり、技術的負債による開発フロー効率の低下などが発生します。そういった課題の中には、先進的な技術により解決できるものもあります。

ウォンテッドリーでは課題の解決のために新しい技術を試すことを常に推奨しています。しかしながら、新しい技術を導入したが故の問題も起こりえます。そのため、新しい技術の導入後は、適正な評価を行い最適化するという戦略をとっています。

たとえばモバイルアプリでは、React NativeをKotlin Multiplatform Mobile(KMM)でリプレースした例があります。

元々「Webエンジニアもモバイルアプリのグロースを行えるようにしたい」という目的で、部分的にReact Nativeが導入されていたのですが、メンテナーが不在になり、「XcodeやAndroid Studioのアップデートを難しくして生産性を下げている」「UXが他画面と異なる」「レンダリングパフォーマンスも低い」といった問題が表面化して、モバイルエンジニアからリプレースの希望が上がっていました。同時期には、Android/iOSで微妙にビジネスロジックが異なり、バグの原因や仕様の不一致になっているという課題もありました。

これらを一度に解決する手段として目をつけたのがKMMです。当時、KMMはまだ導入事例もほとんどない新しい技術でしたが、緻密な検証結果を提出することでステークホルダーにも受け入れられ、無事に導入が決まりました。

この先やりたいこと

WantedlyはWebから始まったプロダクトですが、現在ではモバイルアプリのユーザーが半数を超え、モバイルが非常に重要なプラットフォームになっています。ですが、モバイルアプリの最適化の余地はまだまだ多数あります。今後、さらに進化を続け、モバイルを中心にプロダクトを成長させていきたいと考えています。

プロダクトがある限り課題は絶えません。プロダクトをグロースさせながら、常に課題に立ち向かい、新しい技術やアイデアでそれらの課題を解決していきます。

一緒に未来の課題を解決しませんか

「シゴトでココロオドルひとをふやす」というミッションを実現するには、まだまだチームメンバーが不足しています。

プロダクトのグロースサイクルをさらに加速するには、KMMなどの新しい技術でモバイル全体のフローを改善する一方、残された古いコードベースなどの負債とも向き合わなければなりません。そのためには、チーム規模の拡大が必要となります。

現状の課題に向き合いつつ、それらをエンジニアリングで解決し、一緒に成長していける仲間を求めています。

この記事を読んで興味を持った方は、ぜひ気軽に話を聞きに来てください。

Wantedly Engineering Handbook

社内のエンジニアが知るべき情報のうち、外部にも公開できる情報を体系的にまとめたものです。モバイルのアーキテクチャについての記述もあるのでぜひ覗いてみてください。

https://docs.wantedly.dev/

採用情報

採用については、こちらをご確認ください。

https://www.wantedly.com/projects/734868

著者紹介

久保出雅俊

ウォンテッドリーでモバイルエンジニアのリードをしています。Kotlinはいいぞ。
プロフィールはこちら:
https://www.wantedly.com/id/kubode

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ウォンテッドリー株式会社
ウォンテッドリーは、「シゴトでココロオドルひとをふやす」ために、はたらくすべての人が共感を通じて「であい」「つながり」「つながりを深める」ためのビジネスSNS「Wantedly」を提供しています。2012年2月のサービス公式リリースから現在まで、登録会社数41,000社、個人ユーザー数300万人を突破し、国境を越えて「はたらくすべての人のインフラ」を創っていきます。
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